チャールズ&レイ・イームズが家具の最終デザインに着地した時、そこから彼らの作業が始まります。彼らは、製造、試験、そして最も重要な販売方法の立役者でもありました。ハーマンミラーとの40年以上の関係において、イームズオフィスはほとんどのことに関わってきました。彼らは、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスのショールームから、アイコニックなカタログ、パンフレット、広告、そして自分たちが開発した新しく革新的な製品を説明するためのプレゼンテーションにいたるまでデザインしました。
これらいくつかの製品の情報を伝えるために、チャールズとレイは、後に彼らが好んで使うようになったやり方を探求しました。それが映像だったのです。
1950年代から1970年代にかけて、イームズオフィスは125本以上の映像を制作しました。これら映像のうちの何本かはハーマンミラーのために制作され、イームズが映像の制作に進出するきっかけになりました。最近保存された3本の映像—S-73 ソファコンパクト、 ソフトパッド、そして ファイバーグラスチェア: チェアができるまで—はまさしくイームズそのものです。これらの映像は、楽しく魅力的であり、有益で革新的です。製品の機能だけでなく、それを使う人々の暮らしにどのような意味をもたらすかを観る人に教えています。
イームズの映像のオリジナルの16mmフィルムの多くは、営業や学生、研究者に貸し出すライブラリーとして機能しているハーマンミラーのアーカイブに保存されました。しかし映像を含む、イームズ夫妻の100万アイテムにのぼる膨大なアーカイブは、1988年にレイが亡くなった後、米国議会図書館で保存されるようになりました。チャールズ&レイ·イームズの作品の管理元である米国議会図書館は、保存性に優れた品質の彼らの映像のコピーを現在制作しています。既に20本の映像を完了させましたが、まだまだあります。
「映像に元々関わっていた企業と共同で取り組むのは初めてです」とギャリックは言います。
彼女は、ハーマンミラーからの資金援助と少しの技術支援を得て、これらを完成させました。 ソフトパッドの修復中、フィルム研究所Colorlabの専門家は、 正しいカラーを得るために、保管されていたハーマンミラーのマーケティング資料と写真を手がかりにしました。
「映像の中の家具について知っている人も、オリジナルのファブリックのカラーと合わせる時に、本当に助かりました」とギャリックは言います。
S-73 ソファコンパクト の音声は、トラックのゆがみと背景の雑音を除去する修復処理において、さらに援助を必要としました。エイミー・ギャリックは、チャールズ・イームズの声とエルマー・バーンスタインの楽曲を誠実に修復するために、グラミー賞を3度も受賞した音響エンジニアで米国議会図書館のサウンドラボのスーパーバイザーであるロブ・フリードリヒに協力を求めました。音声をきれいにすることは、耳障りなトラックを完全に取り除くことではありません。フリードリヒは、1954年に録音されたものから聴こえるべき音響的な特徴をいくつか残しました。
ソファコンパクト、ソフトパッド、そしてファイバーグラスチェアは、今まで以上により良い映像、音響になりました。
チャールズ&レイ・イームズと彼らの映像の遺産についての詳細は、Cultured Magazineをご覧ください。