継続的な実験の結果

第二次世界大戦後、チャールズ&レイ・イームズ夫妻は急速に発展してきた新技術を取り入れ、新たな工業生産の方法を家具の製造に適用させることを目指しました。そして、曲げ合板から型打ちした金属、ガラス繊維強化プラスチック、溶接したワイヤーまで、あらゆることを実験しました。この溶接したワイヤーからは、一連のチェアやチェアのベース、試験的なソファー、そして大小の天板に適したテーブルのベースが誕生しました。さらに夫妻は、ワイヤーロッドを同時に溶接する大量生産の技術まで開発し、ハーマンミラーはこれを組み立て工程に採用しました。イームズワイヤーベースローテーブルもこうした実験の成果のひとつであり、1950年から現在に至るまでハーマンミラーが製造を続けています。

大理石の頂部と黒いワイヤベースを備えた長方形のEamesワイヤベースロー屋外テーブルの斜めの図。

イームズ夫妻はこの小さなテーブルに限りない用途を見出しました。中でも、完成したばかりのケース・スタディ・ハウス(イームズ・ハウス)でこのテーブルを使い、イサム・ノグチやチャーリー・チャップリンといった特別なゲスト達を日本の 「茶の湯」でもてなしたというエピソードは有名です。今日、あらゆる天候に耐えられるように素材を見直したことにより、この実用的な小さなテーブルが、これまで以上に便利になりました。

「デザイナーの役割は、ゲストのニーズを事前に察知する、非常に優れた、思いやりのあるホストのようなものだ」

チャールズ&レイ ・イームズの詳細情報

製品デザイナーRayとCharles Eames