チャールズ&レイ・イームズは、1960年、当時タイムライフ社の会長だったヘンリー・ルースの依頼で、ニューヨークのロックフェラーセンターに新設されたタイムライフビルの3つのロビーのデザイン計画の一部としてイームズウォールナットスツールをデザインしました。レイは、この小さいながらも重要なスツールに並々ならぬ思いを寄せていました。イームズオフィスによると、これはロサンゼルスのイームズハウスのリビングルームにある、イームズ夫妻が旅行中に集めた数々のオブジェの1つであるアフリカンスツールからインスピレーションを得たものです。
そのシステムアプローチはまさにイームズの真髄と言えるデザインです。スツールの端部はどのバージョンも同じ定番のデザインですが、各ぺデスタルの中央部分に配された曲線と角度はそれぞれ個性にあふれています。当初、イームズオフィスはいくつかのシェイプを提案しましたが、ハーマンミラーは「タイムライフチェア」として知られるようになるパッド入りの革張り回転椅子「イームズエグゼクティブチェア」と共に、そのうち3つを1960年に商品化しました。2023年、ハーマンミラーは4番目のイームズシェイプを発表。スツールの名前は、製造工程で使われる木材旋盤(ターンド)加工にちなんでイームズターンドスツールに変更されました。