2016年6月2日
リバブルオフィス賞2016 受賞企業を発表
ハーマンミラー・アジアパシフィック主催 リバブルオフィス賞を日本企業が受賞
ハーマンミラー・アジアパシフィックは、2016年5月19日にリバブルオフィス賞(Liveable Office Award)を香港で発表しました。ハー マンミラー・アジアパシフィック主催のリバブルオフィス賞は、組織の目標をより明確にするために、優れたワークスペースが重要であることを広めることを目的とし、2013年に第1回目が開催され、今年は2回目の開催となります。
リバブルオフィス賞の募集は2015年10月から2016年3月にかけて、コマーシャルビジネス-ワークスペースデザイン部門と、スモールミディアムビジネス/コワーキングスペース部門に分かれて行われました。
アジアパシフィック地域の設計・デザイン事務所から数百もの応募が寄せられ、オーストラリア、中国、日本、シンガポール、香港、インド、インドネシアの国々から最終選考に選ばれた作品の中には、革新的なワークスペース戦略を反映させた際立ったプロジェクトもありました。
アジアパシフィックで活躍するデザインコンサルタントから大学教授、ビジネスリーダーまで、豊富な経験とバックグラウンドを持つ選考委員が、各部門上位3作品と、ピープルズ・チョイス賞、リバブル・フィーチャー賞を選びました。
コマーシャルビジネス – ワークスペースデザイン賞
優勝 Flooat Inc. - Donuts Co. Ltd. (日本)
第2位 コスモスモア – Indeed Tokyo (日本)
第3位 Architectus – Architectus MLC Studio (オーストラリア)
スモールミディアムビジネス/コワーキングスペース賞
優勝 DRAFT – Wantedly, Inc. (日本)
第2位 SIGNAL – TENOHA代官山 (日本)
第3位 Ellivo Architects – Areocare Fitout (オーストラリア)
ピープルズ・チョイス賞
Flooat Inc. - Donuts Co. Ltd. (日本)
リバブル・フィーチャー賞
ベスト・イン・テック Siren Design – Just Co @ Robinson Rd (シンガポール)
トランスフォーム・アジア賞 DWP Interics Pvt Ltd – Reliance Jo (インド)
【選考委員のコメント】
「過去にもいくつかの選考委員会に関わってきましたが、候補作品の質の高さに驚かされています。どれもみな非常に優れた作品ばかりで、入賞者を決めるのはいつも大変です。専門知識を持つ選考委員による独立で公平な評価に加え、ハーマンミラーの熱意によって開催されるリバブルオフィス賞は、アジアパシフィックの地域において高い信頼性を得たベンチマークとなるでしょう」
ラジ・ナンダン氏 (Raj Nandan)
Indesign Groupマネージングディレクター&パブリッシャー (オーストラリア)
「リバブルオフィス賞の最終選考委員会に加わり、大変楽しい経験をさせていただきました。応募作品の質の高さと多様性に深く感銘しました。未来の働く環境への想像力を掻き立ててくれるだけでなく、よりクリエイティブに、より人を中心とし、より協力的に、そしてより持続可能に、というワーキングカルチャーの新たなトレンドをも示すものでした」
ルー・ヨンギ教授 (Lou Yongqi)
上海同済大学(上海)カレッジ・オブ・デザイン&イノベーション学長
【受賞者のコメント】
「ハーマンミラーという世界的に有名なオフィス家具メーカーがこのようなアワードを開催していることは、今後のオフィスデザインの向上に意義があると思います」
「また、私たちのような小さな事務所でも世界で戦える機会を与えていただいたことに感謝します。様々な国の事例や考え方見聞きできるこのアワードは貴重な機会でした」
「お客様ご自身がオフィスを自慢に思ってくれていることが嬉しいです。オフィスは余白を残したデザインとしました。今後お客様ご自身がワークスタイルに合わせて変化させながら、自分たちらしいオフィスをつくり、さらにオフィスに愛着をもってもらえればと考えています」
「著名な選考委員の方に評価していただいたことを大変嬉しく思います。またコメントを頂けたこともよい経験となりました。この受賞を一つのステップとして、日本全体のオフィスに対するデザイン価値の向上に貢献していきたいと思います」
吉田 裕美佳、Flooat Inc.
プロジェクト: Donuts Co. Ltd.
「“リバブル”なオフィスとは“働き方を限定しない”オフィスだと思います」
「同じ執務スペースでも集中スペース、リラックススペース、そして談笑しながらチームで作業ができるスペースなど、多様な働き方に柔軟に対応できるレイアウトが必要だと考えています。人の動きや働き方が自由に選べて、新しいコラボレーションやアイデアが生まれる場所が一番快適なオフィスではないでしょうか」
「同じ執務スペースでも集中スペース、リラックススペース、そして談笑しながらチームで作業ができるスペースなど、多様な働き方に柔軟に対応できるレイアウトが必要だと考えています。人の動きや働き方が自由に選べて、新しいコラボレーションやアイデアが生まれる場所が一番快適なオフィスではないでしょうか」
「その上で、デザインをもって企業のアイデンティティを表現し、社員がオフィスへの愛着や誇りをもてるオリジナリティーが、これからのオフィスに必要だと考えています。今回のコンペティションに参加したことで、オフィスデザインへの考えをもう一度整理し考えることができました」
「アジアパシフィック地域のオフィスデザインを代表するリバブルオフィス賞のスモールミディアムビジネス部門にて優勝したことを非常に嬉しく誇りに思います。これからも面白いオフィスづくりを通してオフィスデザイン業界を牽引し、さらに盛り上げて行きたいと思います。ありがとうございました」
山下 泰樹、DRAFT
プロジェクト: Wantedly, Inc.
「ハーマンミラーはデザイナーと共にワークプレイスをより良くしていこうという意志を持っていますし、今回のコンペティションにおいてもそれが強く表現されていたと感じます。私たちにとって、今回のアワードは魅力的なものでした。アワードのコンセプトは我々ワークプレイスを手掛けるデザイナーにとって大変共感できるものです」
「光栄な栄誉を与えて頂いた選考委員の皆様、エキサイティングで魅力的な機会を提供して頂いたハーマンミラーの皆様にも御礼を申し上げます。我々のチームは若く、今回のようなデザインに関わる賞を頂くのは初めてでした。今回の受賞では、粗削りながらも我々がデザインとして意図した“ワークスタイルとライフスタイルが融合してく未来”というものに共感して頂けたと理解しています」
「このコンペティションは我々に、より優れたデザインを生み出していこうという気持ちを改めて強くしてくれました。このコンペティションが今後も継続されていくことを願っています」
「デザイナーの役割が、クライアントの課題を解決し、次のステージへ引き上げるものであるという哲学をこれからも大切にしていきたいと思います」
武田 透、コスモスモア
プロジェクト: Indeed Tokyo
「オフィスインテリアを表彰するものがあまりないので、ハーマンミラーのようなオフィス業界のみならず広く一般に名の知れた企業がこうしたコンペを開催するのはオフィスインテリア業界にとってとても良いことだと思います」
「アジアパシフィック各国からノミネートされ、他にも素晴らしい入賞作品が多数ある中で、2位を受賞出来たことをとても誇りに思います。プロジェクトはコストやスケジュール、お客様の求めることなど様々な条件の上に出来上がるものなので、必ずしも毎回応募出来るようなものになるわけではありません」
「今回も2位を受賞出来たこと※で、今までの、またこれからのクライアントに対して私たちのデザイン力を示すことが出来たと思います。今後も魅力的で革新的なワークプレイス作りを続け、よりよいオフィス環境づくりと業界の発展に寄与したいと思います」
※SIGNAL Inc.は第1回リバブルオフィス賞でも2位を受賞しています。
新海 一朗、徳田 純一、SIGNAL Inc.
プロジェクト: TENOHA代官山
【リバブルオフィス賞について】
ハーマンミラー・アジアパシフィックが主催するリバブルオフィス賞は、組織の目標をより明確にするために、優れたワークスペースが重要であることを広めることを目的とし、2013年にスタートしました。
優れたデザインのオフィスを称え、世に広めていくことは、ハーマンミラー社の役割であると考えています。
これまでのワークスペースのデザインは、ユーザーよりも、テクノロジーをどのように取り入れるかということが重要視されていました。今オフィスには、人間工学に基づいた優れた環境と、様々な特質を持ったコラボレーションを促進することが求められています。リバブルオフィス賞は、ワークスペースのデザインに投資する企業を称え、次世代のワーカーやデザイナーにインスピレーションを与えることを目指しています。
【ハーマンミラー社について】
1923年、米国ミシガン州ジーランドに設立。「デザインとは問題を解決するためにある」という考えのもと、優れたデザイナーたちとパートナーシップを築き、人々に愛用され続けている数々の名作を世に送り出しています。まわりの環境をより良くすることに努め、感動をもたらすデザイン、革新的な技術や戦略的なサービスを提供します。2015年度の収益は21億米ドルを超えています。革新的なビジネス手法と社会的責任への深い関与によって、世界的企業としての地位を確立しています。スミソニアン・クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館より全米デザイン賞を受賞したハーマンミラー社は、米国の人権擁護団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)財団が毎年発表する企業内での公平な扱いへの取り組み評価指数でも最高点を獲得し、「Industry Week」誌の全米トップ製造業50企業にも選ばれています。ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスに連続して選定され、シンボル名MLHRでナスダック・グローバル・セレクト・マーケットに上場しています。