2021年9月29日

ノルウェー、オスロ:ハーマンミラー(NASDAQ:MLHR)は、世界中のコレクションでその作品が取り上げられており、多くの美術館にとって馴染みの深いブランドです。しかし、当ブランド初となる、美術館のために特別にデザインされたチェアの製造により、新しい章の幕開けを迎えました。ノルウェーのオスロで開催された2021デザイナーズサタデーイベントの参加者は、待望の国立美術館(2022年6月に正式にオープン)を一足先に観覧しました。当イベントでは、ノルウェーのデザイナーであるアンドレアス・エンゲスビクがデザインし、ハーマンミラーが独占的に製造したポートレートチェアを見る機会も設けられました。また、同チェアは元々それがデザインされたスペースに展示されました。

Portrait Chair

写真提供:国立美術館、建築およびデザイン

ポートレートチェアの起源は、Statsbygg(国有建造物管理局)が主催し、ノルウェー国立美術館と共催した4年前のオープンコンテストまで遡ります。このコンテストでは、すべてのギャラリー、大ホール、版画とデッサンの研究室、レストラン、ラウンジカフェなど、美術館の多くの公共スペースで使用できる、座り心地が良く、多機能なチェアを募集しました。まずオープンな事前資格審査から始まり、26件の応募が集まりました。この中から、10人のファイナリストが最終候補者に選ばれ、偏見や贔屓を避けるために名前は封筒に入れられ、選考プロセスに入りました。その後、英国人デザイナーであるジャスパー・モリソンが率いる審査員が、最終的な受賞者を選出しました。ポートレートチェアのデザインが最終的に決定した後、残りの封筒が開かれ、アンドレアス・エンゲスビクが受賞デザイナーであることが明らかになりました。

肖像画が主題の肖像、個性、さらには雰囲気を描くことを目的としているのと同じように、ポートレートチェアはノルウェーの特質を具現化するようデザインされました。「このチェアは象徴的な意味を持ちます」と国立美術館のデザイン史家兼デザイン担当のシニアキュレーターであるデニス・ハグストロマーは述べています。 「デザインは事実上、国から委託されているので、国家のアイデンティティを持っており、美術館の主要な公共スペースに用いられることになります。これは、現代のノルウェーのデザイン文化を展示する美術館における代表的なデザインオブジェクトになるでしょう」と同氏は付け加えます。

ポートレートチェアのフォルムとラインは身体にぴったりとフィットし、座る人のことを考えた、リラックスしやすい形状となっています。コンテンポラリーなスカンジナビアデザインに共通するシンプルなアクセントと自然のマテリアルに加えて、ポートレートチェアのしなやかなラインと普遍的なフォルムが、デザイナーの出身地であるノルウェーのより自由で、より詩的な美を生み出しています。

「私は、ゆったりとした快適なチェアを作りたかったのですが、親しみのあるタイポロジーに取り掛かる時は、デザインの差別化を図ることもまた重要だと思います」とエンゲスビクは述べます。「ポートレートチェアは馴染みのあるフォルム(木製のシートと背もたれに鋼管)を基に作られていますが、慎重にバランスが調整され、視覚的に柔らかい印象となっています」とエンゲスビクは続けます。

「ノルウェーのデザインは、過去数十年の間、国際的に注目を集めてきました」とハグストロマーは言います。「これは、現代のノルウェーデザインを宣伝することによって、美術館がその流れに乗る絶好の機会でした。ポートレートチェアは洗練されており、使用する環境が考慮されていて、非常に現代的であると同時に、デザインの歴史的な系統も表しています」と同氏は続けます。

デザインが選ばれた後それを製造する会社を選ぶことになりました。製造者の調達プロセスもStatsbygg(国有建造物管理局)によって実施されました。「彼らは、ハーマンミラーの1世紀にわたる歴史と世界的な評判は際立っており、さらに委員会の性質と、Statsbygg(国有建造物管理局)、国立博物館、アンドレアス・エンゲスビクとのコラボレーションの重要性の理解度も目を引くものがあったと結論づけた」とハグストロマーは言います。「さらに、ハーマンミラーの能力、キャパシティ、品質への注意、研究開発、および技術的および環境的管理も際立っていた」と同氏は述べています。

「家具デザイナーの私にとって、ハーマンミラーのような歴史ある一流のブランドがポートレートチェアを製造することは、非常に光栄です」とエンゲスビクは言います。これはハーマンミラーとエンゲスビクの最初のプロジェクトですが、彼は同グループにデザインを提供してきた経験を持ちます。エンゲスビクは、デンマークのデザインブランドHAYやスカンジナビアのブランドMuutoなど、MillerKnollコレクティブの他のブランドとコラボレーションしてきました。

ポートレートチェアは、いくつかの異なる仕上げと張地オプションを備えたサイドチェアまたはアームチェアとしてハーマンミラーで現在購入可能です。同美術館はギフトショップでこのチェアの限定仕上げオプションを販売することを計画しています。小売価格は、$630.00 USDです。COVID-19のパンデミックによって何度か延期を強いられましたが、同美術館は2022年6月に開館する予定です。

ノルウェー国立美術館について
ノルウェーのオスロに位置する国立美術館は、北欧諸国で最大の美術館です。新しい特設美術館では、歴史的、モダン、コンテンポラリーなアート、建築、デザインが、新しくキュレーションされたコレクションによって展示されます。新しい国立美術館は2022年6月11日にオープンします。

ハーマンミラーについて
ハーマンミラーは、デザイン界のリーティングカンパニーとして世界的に高く評価されています。1905年の創業以来、同社の問題解決のための革新的なデザインと家具は、人々に最高のインスピレーションを与えてきました。 ハーマンミラーは、デザイン、革新性、社会的貢献の永続的な遺産に導かれています。2021年、ハーマンミラーとKnollは、私たちが住む世界をデザインするために活力に満ちたブランドを集め、 MillerKnoll を創設しました。  

MillerKnollについて 
MillerKnollは、私たちが住む世界をデザインするために集まった活力に満ちたブランドの集合体です。MillerKnollには、ハーマンミラーとKnollの他に、Colebrook Bosson Saunders、DatesWeiser、Design Within Reach、Edelman Leather、Fully、Geiger、HAY、Holly Hunt、KnollExtra、 KnollStudio、KnollTextiles、Maars Living Walls、Maharam、Muuto、naughtone、Spinneybeck | FilzFeltが所属しています。MillerKnollは、世界中の人々にとってより持続可能で、公平で、美しい未来を創造することにより21世紀のモダンを再定義する全く新しいグループです。

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ポートレートチェア